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不動産売買の「仲介」と「買取」の違いについて説明します。これは絶対書いておきたい題材なんです。というのも、この2つを混同されていらっしゃる方が非常に多いんですっ!
- 不動産売買における「仲介」と「買取」の違い
- 売主さんが陥りやすい心理が招くズレ
- あなたが望む売り方とは?~ミスマッチを防げ!
- 「仲介」のメリット・デメリット
- 「買取」のメリット・デメリット
- まとめてみた
不動産売買における「仲介」と「買取」の違い
2つの違いを簡単に説明すると、次の通りです。
「仲介」とは・・・
売主さんから売却依頼を受けた不動産会社が物件を一般市場に出して広く買主を探索すること。
つまり、仲介会社が売主さんと買主さんをマッチングさせる作業になります。
「買取」とは・・・
不動産会社が、直接売主さんから不動産を買い取ることです。
つまり、不動産会社が買主となって物件を購入するということです。
こうやって書けば、「そんなん当たり前のことやん。読んで時間の無駄やったわ!」と思われる方もいらっしゃるでしょう。が、しかーし!冷静に普通に考えれば当たり前のことなんだけど、いや本当に微妙に混同されている方が意外と多いんですよ、これ。
売主さんが陥りやすい心理が招くズレ
いざ所有の不動産を売ろうと思い立った時、お付き合いのある不動産会社が居なければ、売主さんのほとんどの方は、複数の不動産会社に売りたい物件の査定依頼をされます。
その際に「いちばん高い金額を提示した会社に決めよう」と思っていらっしゃる方が少なくないんです。実際に査定を依頼する際、そういう風に断言する方もいらっしゃいます。
そりゃ所有不動産を高く評価してくれるところとお付き合いしたい気持ちは分らんでもないです!しかし!カームダウン、カームダウン…落ち着いてください。複数社に査定依頼する本来のメリットは、各不動産会社を競い合わせて金額を吊り上げることじゃないんですよ。
※買取額の見積りを取るときには有効な手段です。
そもそも、複数社に査定依頼する本来の狙いは、あなた自身が相場観を養ったり、市況を掴むことによって判断を見誤って失敗することを防ぐことです。
それを高い査定額を希望するなんて最初から言ったら、仕事を取りたい営業マンは心理的に高め高めの査定を行います。もっとぶっちゃけて言えば、売れもしないような高額な査定額を提示するどうしようもなくクレイジーな営業マンも・・・・・・・・・残念ながら、い・ま・す…うへえぇっ('A`)
※何で売れないような金額を平気で提言するのか?については、下記の記事の中の「突出した査定額を提示する会社に注意」の欄をご参照ください。
客観的でなければならない査定書が、意図的、主観的に作られてしまいます。
そうなると本来の目的からずれちゃいませんか?
あなたが望む売り方とは?~ミスマッチを防げ!
きちんと客観的に作成された査定書で売りたい不動産の価値を把握した次に、どう売りたいかの判断です。私は毎回以下の何を最優先するかを売主さんに確認させていただいております。
① 高く売りたい
② 早く売りたい
③ 周囲に内緒で売りたい
よく売主さんに言われるのは、①+②です。そりゃそうですよね~。私もそれがいい!仲介会社の報酬額は、売れた金額に比例します。高ければ高いほどいい~んです!ですから、売主さんと常に気持ち重なってます!(キモイ?)
しかし、よほどのレア物件でない限り、価格と成約までの期間は普通は比例しません。それは不動産に限らず、どんな商品やサービスも同様ですよね。高額になればなるほど需要頻度は減ります。
※ちなみに私は売れないような金額でのご協力は基本的にお受けしておりません。小心者なので売れない状態が長く続くとストレスマッハで耐えられませんがな…/(^o^)\
ただし、「普通は」と書いたのは、不動産が他の商品と比べ異なるのは、購入者はたった1人いれば成立するという点です。「その物件がどうしても欲しい」という方がタイミング良くいらっしゃれば、①+②も実現不可能ではありません。
いずれにしても、少しでも高く売りたい方は「仲介」で一般市場に売りに出すことです。不動産会社が算出した査定額を指標として、売り出し価格の設定とスケジュールを組み立て、ネットやチラシでガンガン広告打ちましょう!ちなみに一般市場に売りに出すときの価格は、売主さん自身が決めていいんです!不動産会社の言いなりになる必要はありませんぜ。
一方、②や③を優先させたい方、内密に早く売りたい方は断然「買取」です。特に③の場合は、広告が出来ませんので必然的に「買取」になることが多いですね。また、売却後のトラブルをどうしても避けたいという方も「買取」おすすめですね。相手はプロなので、リスクやトラブルがぐ~んと減ります。
そして「買取」を選択された方は、今度は査定書ではなく不動産会社に「買取額の見積り」を依頼します。
さあ!ここでは、査定依頼と違い「いちばん高い金額を提示した不動産会社」とお取引してください。複数社を競い合わせて、ジャンジャカ値を吊り上げてくださいっ!
※本当は引渡しの条件面での比較交渉も必要ですが、話が長くなるので今回は金額面だけのお話としときますね。
こういったことをしっかりと整理しておかないと、高く売りたいのに相場より安く買い取らせちゃったり、早く売りたいのに相場より高い価格で市場に出して、半年も1年も売れないとか・・・全てミスマッチが引き起こす悲劇なんですよねぇ。
次に「仲介」と「買取」それぞれのメリット・デメリットを説明します。
「仲介」のメリット・デメリット
「仲介」のここがお得だよ…(*^^)v
① 高額売却が実現しやすい。
② 市況に詳しいプロと相談しながら売却が進められる。
③ リスクが抑えられ安全な取引きが可能になる。
④ 煩わしい作業が軽減される。
⑤ 有利な条件での契約締結がしやすくなる。
「仲介」のここがイマイチ…('A`)
① 仲介手数料が掛かる。
② 売却の時期や価格が任せる会社の力量に左右される。
③ 広告活動を行うので秘匿性が低くなる。
「買取」のメリット・デメリット
「買取」のここがお得だよ…(*^^)v
① 仲介手数料が掛からない。
② 現金化までの期間が早い。
③ 広告等を行わないので秘匿性が高まる。
「買取」のここがイマイチ…('A`)
① 市場流通価格より低い金額でしか売れない。
② 相手がプロなので有利な条件での取引きが困難。
③ 複数の会社と交渉を行う煩雑さがある。
それぞれのデメリットを抑える手段・方法や対抗策については、機会がありましたら書いてみたいと思います。
まとめてみた
きちんとした作成された査定書を基に、相場や市況、あなたの家や土地の特徴をしっかりと把握した上で・・・
少しでも高く売りたい → 「仲介」で一般市場に売りに出す
少しでも早く売りたい → 「買取」で不動産会社に売る
周囲に内緒で売りたい → 「買取」で不動産会社に売る
今回はここまで。今日という日があなたにとって良い1日でありますように。